日本調理科学会誌
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過熱水蒸気オーブンを用いた調理に関する基礎的研究―ハンバーグステーキ焼成時の温度履歴と製品について
日本調理科学会近畿支部焼く分科会
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2007 年 40 巻 6 号 p. 420-426

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抄録
近年一般の関心を集めている過熱水蒸気オーブンの熱伝達特性による急速加熱機能に注目し,ハンバーグステーキを焼成したときの内部温度履歴,および製品の特徴について従来のオーブンとの比較検討をおこなった。
試料内部の最低温度点が食品衛生上安全とされる75℃到達までの焼成をおこなった結果,過熱水蒸気オーブンの方がオーブンに比べて温度上昇速度が速く,短時間で焼成が終了した。形状は過熱水蒸気オーブンの方が厚みが大きく(p<0.01),直径は小さくなった。さらに過熱水蒸気オーブンの方が焼き色が薄く(p<0.05),破断応力(p<0.01) ,および,および破断歪率(p<0.05)がともに小さい物性を備えた製品となった。官能検査では,オーブンの方が見た目がおいしそうで(p<0.05),総合評価が良い(p<0.01)と評価された。
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