カウンセリング研究
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原著
鍼灸治療におけるカウンセリング的かかわりの効果
中村 真通湯川 進太郎
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2010 年 43 巻 3 号 p. 192-201

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抄録
本研究では,鍼灸治療におけるカウンセリング的かかわり(心理的要因)およびタッチングと鍼灸刺激(物理的要因)が,症状の改善や満足感・信頼感などの効果にどのように影響しているのか,その関係性について検討した。鍼灸マッサージ施術所に来院した患者197名を対象とした施術前後の質問紙調査によって,カウンセリング的かかわり,タッチング,鍼灸刺激,東洋医学に対する態度,自覚的な症状の改善,治療に対する満足感,施術に対する信頼感を測定した。因子分析の結果,カウンセリング的かかわりについては,「傾聴的な会話」「受容的な態度」「鑑別的な意見」の3因子が抽出された。重回帰分析の結果,自覚的な症状の改善には傾聴的な会話と適切なタッチングが,治療に対する満足感には受容的な態度と適切な鍼灸刺激が,施術に対する信頼感には受容的な態度と適切なタッチング,鑑別的な意見と適切な鍼灸刺激が,それぞれ影響していた。鍼灸治療においては,適切な物理刺激のみならず,カウンセリング的かかわりも効果のあることが示唆された。
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© 2010 日本カウンセリング学会
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