抄録
本研究の目的は,改定版青年期の自我発達上の危機状態尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検討することであった。615名の中学,高校,大学生を対象とした調査の結果,A水準(青年期の葛藤をみる)では6因子が見いだされ,26項目が選定され,B水準(青年期の不適応状態をみる)では6因子が見いだされ,26項目が選定された。信頼性に関しては,Cronbachの信頼性係数を用いて妥当な係数が得られた。妥当性に関しては,関連尺度との相関において予測された有意な相関がみられた。また,この尺度によって青年期の自我発達上の危機状態は,中学生と高校生は大学生よりも高いことが示され,下位尺度では,性差や学年差があることが示された。