2025 年 58 巻 2 号 p. 93-104
近年,スクールカウンセラーが学校現場においてチームの一員として機能し,教員との連携を進めていくことが求められている。先行研究では,スクールカウンセラーの積極的行動が連携促進に有効であることが示されている。しかし,スクールカウンセラーが積極的行動を取るための促進要因や阻害要因は,明らかにされていない。そこで本研究では,連携促進に有効な積極的行動のひとつとして,校内ケース会議においてスクールカウンセラーが意見を言うことについて検討した。スクールカウンセラー95名に,校内ケース会議全般で意見を言う程度,同調圧力を受けやすいと考えられる状況および受けにくいと考えられる状況で意見を言う程度,業務に関する自己効力感,意見を言えない理由および言える理由について尋ねた。その結果,同調圧力を受けやすい状況は阻害要因であるとはいえなかった。業務に関する自己効力感は促進要因であった。業務に関する自己効力感の高さはSC自身の内的な理由を回答することと関連していた。以上の結果から,スクールカウンセラーの役割意識や,校内ケース会議で意見を言うことの判断について考察した。