都市計画論文集
Print ISSN : 1348-284X
第41回学術研究論文発表会
セッションID: 119
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ワシントン州の将来人口の推計と配分に関する研究
*平 修久
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抄録

ワシントン州は、成長管理政策の一環として、各郡の将来人口を推計し、ある幅を持った推計値を郡に提供している。過去40年間の人口変動に照合すると、推計値の70%以上が、きわめて妥当もしくは妥当と判断される。各郡は、この将来人口の推計範囲の中で、郡の将来人口を設定し、それを郡内の自治体に配分する。配分方針や方法は郡の裁量に任されている。推計プロセスは科学的であるが、配分プロセスは政治的である。際限のない成長を受け止めるリスクといった構造的な課題と開発可能用地の不十分な分析などの運用上の課題があるが、人口規模より生活の質の重視、州-郡-市町の良好な関係、推計プロセスの柔軟性、不服申し立て制度、州の人口予測機関の高い専門性などにより、スムーズに将来人口の推計と配分が行われている。

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© 2006 公益社団法人 日本都市計画学会
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