2018 年 16 巻 p. 25-28
本研究では、大阪御堂筋を対象に道路施設のデザイン、大阪における位置づけ、利活用の3点から景観像の変遷を明らかにすることを目的とする。関西国際空港の建設を背景に1990年に大阪市総合計画21が策定され、21世紀を見据えた大阪の将来像が示された。国際都市大阪をアピールするシンボルとして御堂筋が位置づけられ、シャンゼリゼ通りと比較する言説が広がり始めた。道路施設も同時期の御堂筋ルネサンス事業により更新され、完成当初のデザインを継承しながら、先取的で格調高いデザインであった。利活用では急激な都市化が進む中で、1974年より自動車を排除するOLプラザが展開した。以後1983年より国際アピールを含めた御堂筋パレードへと展開する。