2023 年 21 巻 p. 141-144
我が国の大都市既成市街地においては、個別建替による市街地更新が進んでおり、街並みの変容が懸念される。本研究では御堂筋本町北地区における景観ルールの変遷と市街地更新の実態に着目し、都市景観の形成プロセスについて考察を行った。その結果、御堂筋本町北地区では景観ルールによって建物形態がコントロールされ、軒高50mの新たなスカイラインが形成されつつあること、設計者の意図によって沿道建築物の壁面素材が石材やガラスへと画一化していること等の傾向を把握した。最後に、沿道建築物の連続性をいかに創出するかが、今後の景観コントロールにおける課題であることを示した。