抄録
本稿では、バンライフと呼ばれる人々の住まい方志向を明らかにする。リモートワークが普及などを背景に、日本においてバンライフという生活を送っている人々が徐々に現れてきているがこのような生活はまだ研究があまりなされていない。本研究の目的はバンライフの住まい方志向を明らかにすることでこれらの生活の可能性を考察することである。本研究では年間100日以上を基準に、車に住まう生活をしている人をバンライフの対象として選定した。研究方法としてはWeb検索エンジンを用いてバンライフ実践者のインタビュー記事やブログを抽出し、5W1H に沿って分析することで彼らの住まい方志向を調査した。結論としてはバンライフを行う人々は旅が好きというのをベースに持ちながら、家賃を浮かせたい、時間を有効に使いたい、自分の個室空間を移動させたい、新しい体験がしたいなどの志向があった。また彼らの生活は自然に対する対応力が非常に高いことが分かった。