抄録
本稿の目的は、伝統産業振興のために地域住民と外部資源がどのように連携できるかを探ることである。 本研究では、丹波焼の産地である丹波篠山市今田町立杭地区で現在行われている文化観光計画の実態を把握するとともに、外部リソースと地域の連携に関連する先行研究を参照しながら研究を進めた。その結果、地域住民には潜在的な自治力があったものの市町村合併により産業振興のための施策が停滞していたことがわかった。さらに、近年見られる外部資源による新たな視点や人のつながりがきっかけとなって長らく停滞状態にあった伝統産業のまちづくり事業を前進させていることがわかった。