日本都市計画学会関西支部研究発表会講演概要集
Online ISSN : 2189-8081
Print ISSN : 1348-592X
ISSN-L : 1348-592X
京都府選定文化的景観の保全に関する研究
池田 笙冴岡井 有佳麻生 美希
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2025 年 23 巻 p. 41-44

詳細
抄録
2004年の文化財保護法改正時に導入された重要文化的景観(重文景)制度には景観行政団体ではない自治体から選定申出ができず、一部の文化的景観の保全が図れないという課題がある。その補完を目的に京都府は京都府選定文化的景観(府文景)制度を設けた。そこで本研究では府文景10件のうち向日市と和束町を対象に景観保全の担い手に着目して、府文景制度の効果と課題を明らかにした。両市町では住民と自治体が連携し継続的な保全活動を実施しており、地域ブランド化や重要文化的景観制度の補完といった効果が確認された。特に和束町では府文景選定を契機に重文景選定を見据えた保全活動が展開され、本制度が重文景へのステップとしても機能していることが示された。
著者関連情報
© 2025 公益社団法人 日本都市計画学会 関西支部
前の記事 次の記事
feedback
Top