総合理学療法学
Online ISSN : 2436-388X
Print ISSN : 2436-3871
研究論文
頸部痛に対する拡散型圧力波療法の効果と刺激設定:
スコーピングレビュー
本間 康太郎井上 智晴佐々木 杏莉
著者情報
ジャーナル オープンアクセス
電子付録

2025 年 5 巻 p. 37-46

詳細
抄録

【目的】頸部痛は健康と経済に多大な影響を与える。疼痛改善における拡散型圧力波療法の使用は,まだ十分に探求されていない。このスコーピングレビューは,頸部痛に対する拡散型圧力波療法の効果と刺激設定を包括的に調査することとした。

【方法】PubMed,Embase,PEDro,Cochrane Libraryを使用して,2024年8月までの文献を検索した。頸部痛に対し拡散型圧力波療法を使用した全ての研究を2人の独立した著者によりスクリーニングを行った後,データが取得された。

【結果】16件の報告が対象となった。刺激強度は1.0~3.0 bar,0.1~0.38 mJ/mm2,60 mJ/m2,3 J/m2であった。周波数は5~16 Hz,総数は200~2,000発,1~8回のセッションが報告されていた。全ての報告で頸部痛の改善が認められた。

【結論】拡散型圧力波療法は頸部痛を改善する方法であることが示唆されたが,研究間でパラメータ設定が異なり,最適なパラメータは不明である。今後は,頸部痛のより良い管理のためには,更なる適切なパラメータ設定の検証が必要である。

著者関連情報
© 2025 一般社団法人 大阪府理学療法士会生涯学習センター
前の記事 次の記事
feedback
Top