総合理学療法学
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研究論文
  • 村井 勇太, 吉田 英樹
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 1-9
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2025/12/13
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】

    運動レベルで実施される経皮的電気神経刺激(Motor-level transcutaneous electrical nerve stimulation,以下TENS)において通電時間に通電時間(以下,ON時間)と休止時間(以下,OFF時間)を設定した際の,ON/OFF時間と鎮痛効果の関連性を検討した。

    【方法】

    健常成人20名を対象とし,5日間にわたり以下の5条件を実施した。1:従来の運動レベルTENSを実施する通常TENS条件,2~4:通電時間に異なるON/OFF時間の比率を設定したON/OFF TENS条件(1:1,1:2,2:1),5:TENSを行わないコントロール条件。鎮痛効果の評価として,馴化時間後とTENS施行後3分,10分,20分,30分での痛覚閾値の変化量を用いた。心理的不安はState-Trait Anxiety Inventory(以下,STAI)を用いて評価し,筋疲労はTENS開始前後の電流強度の変化量で評価した。

    【結果】

    痛覚閾値の変化量は,コントロール条件と比較し通常TENS条件と全ON/OFF TENS条件で有意な上昇が認められた(p < 0.05)。STAIでは,全条件で有意差は認められなかった。電流強度の変化量は,通常TENS条件と比較し全ON/OFF TENS条件で有意に低値を示した(p < 0.05)。

    【結論】

    従来の運動レベルTENSと比較しON/OFF時間を設定した運動レベルが推奨される可能性が示唆された。

  • 構造方程式モデリングを用いた検討
    田村 翔太郎, 三浦 紗世, 松田 涼
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 11-20
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2025/12/24
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】回復期リハビリテーション病棟に入院した骨粗鬆症関連骨折患者における在院日数と疼痛の関連性を構造方程式モデリングにより明らかにすることとした。

    【方法】令和2年4月から令和5年3月までに当院回復期病棟へ入院した骨粗鬆症関連骨折患者114名を対象とした後ろ向き観察研究を実施した。基本情報,身体機能・活動評価に加え,疼痛強度,疼痛部位数,破局的思考,中枢性感作関連症状を評価し,構造方程式モデリングにより在院日数との関連を検討した。

    【結果】構造方程式モデリングによる解析の結果,退院時の疼痛は在院日数に直接的関連(標準化係数=0.56)を示し,疼痛関連評価は疼痛を介した間接的関連(標準化係数=0.64)を示した。基本情報は在院日数に対して有意な直接的関連(標準化係数=0.61)を示したが,身体機能・活動は有意な直接的関連を認めなかった(標準化係数=0.11)。

    【結論】回復期病棟へ入院した骨粗鬆症関連骨折患者において,在院日数と退院時疼痛には有意な関連が認められ,破局的思考や中枢性感作といった心理社会的要因は疼痛を介して間接的に関連することが示唆された。在院日数の適正化には,包括的な疼痛管理が重要な可能性がある。

  • 木寺 孝文, 小川 弘孝, 松永 翔平, 下川 善行, 山口 愛美, 田代 伸吾, 酒井 和香
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 21-30
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2026/02/20
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】長下肢装具を用いて歩行練習を行った脳卒中患者において発症6か月以内の歩行能力に関連する因子を検討した。

    【方法】脳卒中患者103例の回復期病棟入院時における基本属性,身体機能,日常生活動作能力,高次脳機能障害,理学療法平均単位数(以下,PT平均単位数)を後方視的に調査した。歩行可能群と歩行介助群に分類し,2群間比較と発症後6か月以内の歩行能力を従属変数とした多重ロジスティック回帰分析を行い,有意に関連する因子とそのカットオフ値を算出した。

    【結果】歩行可能群が50例,歩行介助群が53例であった。年齢,発症から回復期病棟入院までの日数,Japan Coma Scale,12段階片麻痺回復グレード,健側膝伸展筋力,機能的自立度評価法(Functional Independence Measure:以下,FIM)運動項目・認知項目,半側空間無視,PT平均単位数において両群間で有意差を認め,有意に関連する因子として年齢,FIM運動項目,発症から回復期病棟入院までの日数が抽出された。カットオフ値は70歳,24点,27日であった。

    【結論】発症6か月以内の歩行能力には,年齢,FIM運動項目,発症から回復期病棟入院までの日数が関連していた。

  • 月城 一志
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 31-40
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2026/03/14
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】心不全患者における退院時のBendopneaと身体機能の関連を明らかにすること。

    【方法】心不全の診断で入院した患者193例(年齢82.8 ± 9.0歳,男性41.5%)を解析対象とした。退院時にBendopneaおよび身体機能評価を行い,Outcomeは退院時のShort Physical Performance Battery(以下,SPPB),快適歩行速度とした。統計解析は,重回帰分析にて退院時のBendopneaとSPPB,快適歩行速度の関連を検証した。

    【結果】重回帰分析の結果,退院時のBendopneaとSPPB(B = –1.50,95%信頼区間:–2.62 to –0.38,p < 0.01),快適歩行速度(B = –0.16,95%信頼区間:–0.26 to –0.06,p < 0.01)に有意な関連が認められた。

    【結論】心不全患者における退院時のBendopneaと身体機能の関連が明らかとなった。

  • 田村 玲偉, 福本 悠樹, 小畑 綾音, 坂本 悠輔, 佐々木 愛優, 笹木 優太, 武田 百華, 玉置 香花, 西津 幸輝, 松井 周, ...
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 41-54
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2026/03/27
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】運動イメージに視覚または聴覚の感覚情報を付加した場合に,脊髄運動神経機能および手指巧緻性へ与える影響を明らかにすることを目的とした。

    【方法】対象は健常成人15名(男性8名,女性7名,平均年齢21歳)とした。安静時にF波測定を行った後,最大随意収縮の50%強度に正確かつ迅速に調整するピンチ課題を実施し,調整に要した時間を手指巧緻性の指標として評価した。その後,運動イメージを実施させ,視覚あるいは聴覚情報を付加した条件下でF波を測定した。運動イメージ後に再度ピンチ課題を行い,手指巧緻性を再評価した。

    【結果】両条件においてF波出現頻度および到達時間の改善が認められたが,条件間に有意差はなかった。明瞭性スコアや振幅F/M比の条件間差も認められなかった。

    【結論】感覚情報を付加した運動イメージは,脊髄運動神経機能や手指巧緻性の改善に寄与する可能性がある。特に視覚提示が困難な臨床場面において,聴覚情報の付加は一つの実用的な手段として検討に値する可能性がある。

  • 平賀 椎羅, 坂本 雅昭, 中澤 理恵, 藤生 大我
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 55-62
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2026/05/19
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】腰部障害との関連が示唆される野球選手のバッティング時の体幹側屈と,全身的運動指標である垂直跳びとの関連を探索的に検討し,腰部障害予防の一助とすること。

    【方法】対象は健常男子中学生28名とした。垂直跳び跳躍高はデジタル測定器で計測し,測定条件を満たさない跳躍を失敗試行とした。バッティング時の体幹側屈角度は動作解析ソフトを用いて腰椎と胸椎に分けて測定し,跳躍高との相関,跳躍成功群・失敗群および腰痛歴の有無による群間比較を行った。

    【結果】腰椎および胸椎側屈角度は跳躍高と有意な負の相関を認めた(p < 0.01)。跳躍成功群は失敗群に比べ腰椎および胸椎側屈角度が有意に小さく,跳躍高が有意に大きかった(p < 0.05)。腰痛歴あり群はなし群に比べ,腰椎側屈角度が有意に大きく,跳躍高が有意に小さかった(p < 0.05)。

    【結論】バッティング時の体幹側屈角度と垂直跳び動作の関連を検討した結果,それらは一部関連している可能性が示されたが,両動作の因果関係やスポーツ現場における今後の有用性に関しては更なる研究が必要である。

  • 木矢 裕貴, 山中 雄翔, 小林 瑞季, 加藤 直樹, 橋田 剛一, 佐原 亘
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 63-68
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2026/05/19
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】パーキンソン病(PD)患者における高頻度転倒の要因を明らかにし,臨床的意思決定の一助とすることを目的とした。

    【方法】当院入院の自立歩行可能なPD患者98例を対象に,入院前1か月の2回以上の転倒有無で群分けし,基本的属性と患者背景,on時の運動機能を比較した。高頻度転倒の関連因子を多重ロジスティック回帰分析で検討し,受信者動作特性曲線からカットオフ値を算出した。

    【結果】独立因子は罹病期間(オッズ比1.16,p < 0.01)とBerg balance scale(BBS,オッズ比0.92,p < 0.05)で,カットオフ値は15年(感度45.0%,特異度93.6%),53点(感度90.0%,特異度43.6%)であった。

    【結論】罹病期間とBBSは高頻度転倒のスクリーニング指標として有用である。診断初期からBBSを主要評価とし,早期からバランス能力の維持や向上に向けた介入が重要である。

  • 佐藤 元哉, 高見 彰淑, 牧野 美里
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 69-78
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2026/05/19
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】急性期脳卒中重度片麻痺者に対する本人用長下肢装具作製した群と備品長下肢装具で介入した群で,身体機能,日常生活動作の改善に差があるのか調査した。

    【対象および方法】対象は37名で,ブレースカンファレンスにて本人用に長下肢装具の作製判断した群を装具作製群16名(男性10名女性6名 年齢:66.5 ± 10.27歳),当院備品にて長下肢装具を利用した群を装具非作製群21名(男性12名女性9名 年齢:72.90 ± 10.59歳)とした。入院時,退院時の評価としてBr.stage,BBS,FMS,FAC,FIMを評価し,比較を行った。退院時FIMについて入院時FIM,年齢,病型を共変量とした共分散分析を実施した。また不動関連合併症についても調査した。

    【結果】装具作成群においてBBS,FIM合計,FIM認知,FIM食事,FIM移乗が有意に高値であった。しかし共分散分析の結果,退院時FIM合計に有意差を認めなかった。不動関連合併症は有意差を認めなかった。

    【まとめ】装具作製群は単純比較では良好な転帰を示したが,背景因子を調整するとその差は明らかではなかった。

  • 安井 柚夏, 井尻 朋人, 鈴木 俊明
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 79-87
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】歩行開始動作とステップ動作における立脚側下肢の関節運動の大きさ及びcenter of pressure(COP)の移動量を比較検討した。

    【方法】健常男性13名に歩幅とケイデンスを規定した歩行開始動作とステップ動作を実施させ,三次元動作解析により,立脚側下肢の関節運動の大きさを算出した。また,重心動揺計により,COPの移動を計測した。

    【結果】立脚側の股関節内転と足部回内に伴う下腿外側傾斜はステップ動作のほうが有意に大きかった。足関節背屈とCOPの後方移動量・前方移動量・側方移動量はステップ動作のほうが有意に小さかった。

    【結論】ステップ動作は立脚側の下腿外側傾斜というアライメントの変化を生じさせる動作戦略であるのに対し,前方への推進力を必要とする歩行開始動作では,立脚側の下腿外側傾斜を過度に生じさせないように,振り出し側へのCOPの移動を大きく生じさせる動作戦略である可能性がある。ステップ動作はブレーキを発揮する必要があり,立脚側足関節背屈に伴う下腿前傾を積極的に行なうのではなく,遊脚側膝関節伸展や体幹後傾によって遊脚側下肢の振り出しを行い,重心が前方へ移動し過ぎないようにしていた可能性が考えられる。

  • 森川 裕喜, 谷内 政俊, 稲田 竜太
    原稿種別: 研究論文
    2026 年6 巻 p. 89-94
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】半月板縫合術後のリハビリテーションにおいてスポーツ復帰が遅延する症例を経験するが,その要因に関する報告は少ない。本研究の目的は,外側半月板(lateral meniscus:以下,LM)縫合術後スポーツ復帰遅延に影響を与える因子を明らかにすることである。

    【方法】対象はInside-out法によりLM縫合術を施行し,術後6ヶ月以上経過観察し得た33例33膝とした。術後6ヶ月でスポーツ復帰した群(以下,G群)と術後7ヶ月以降に復帰した群(以下,P群)に分類し,患者背景や術後機能について2群間で比較した。群間比較には対応のないt検定を用いた。

    【結果】P群では,術後1・2ヶ月時点の膝伸展可動域および術後3ヶ月時点の膝伸展筋力がG群と比較して有意に低値を示した。

    【考察】LM縫合術後において,術後早期から膝伸展可動域の改善を図り,膝伸展筋力の回復を促進することが,スポーツ復帰時期に関連する重要な要因である可能性が示唆された。

症例報告
  • 高橋 孝多, 桃井 麻衣, 堀 晋也, 松浦 伸治, 中西 宏和, 小原 次郎
    原稿種別: 症例報告
    2026 年6 巻 p. 95-100
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2025/10/22
    ジャーナル オープンアクセス

    【はじめに】調整機能付き後方平板支柱(remodeled adjustable posterior strut:以下,RAPS)を用いて長下肢装具(RAPS-knee ankle foot orthosis:以下,RAPS-KAFO)から短下肢装具(RAPS-ankle foot orthosis:以下,RAPS-AFO)まで継続的に使用した脳卒中重度片麻痺の1例を報告する。

    【症例紹介】症例は右視床出血を発症した53歳の女性であり,回復期リハビリテーション病棟入棟時はGait Ability Assessment for hemiplegics(以下,GAA)1点およびFunctional Independence Measure(以下,FIM)移動1点であった。

    【経過】RAPS-KAFOは下腿カフ部分で切り離してRAPS-AFOへ容易に変更することができ,日常生活でも使用できる。歩行練習はRAPS-KAFOからRAPS-AFOへ段階的に移行した。回復期リハビリテーション病棟退棟時はGAA6点およびFIM移動6点となった。

    【考察・まとめ】RAPS-KAFOは治療用装具からカットダウンして生活用装具のRAPS-AFOとしても継続的に使用できるため,脳卒中片麻痺の歩行再建に有用な装具と考える。

  • 福本 匠吾, 浦上 慎司, 植田 耕造
    原稿種別: 症例報告
    2026 年6 巻 p. 101-106
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    [早期公開] 公開日: 2025/12/24
    ジャーナル オープンアクセス
    電子付録

    【はじめに】Perturbation-Based Balance Training(以下,PBT)は,ステップ反応を改善すると報告されている。ステップ反応が消失した亜急性期後期脳卒中患者に対し,短期集中的にPBTを実践したため報告する。

    【症例紹介】症例は左中大脳動脈分水嶺領域の脳梗塞後の80代男性で,第120病日で歩行時にバランスを崩した際に両下肢のステップ反応が出ず,介助を要した。Mini-Balance Evaluation Systems Test(以下,Mini-BESTest)の反応的姿勢制御0点,合計7点であった。PBTを1日1時間,週6日,2週間実施した。

    【経過(結果)】Mini-BESTestの反応的姿勢制御4点,合計13点へ改善した。

    【考察・まとめ】PBT以外の影響を除去できていないが,亜急性期後期脳卒中患者に対する短期集中的なPBTにより,反応的姿勢制御が改善する可能性が示唆された。

  • 田中 翔斗, 城谷 将輝, 小坂 健二, 徳田 光紀, 西納 卓哉
    原稿種別: 症例報告
    2026 年6 巻 p. 107-112
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル オープンアクセス

    【はじめに】凍結肩に対する非観血的受動術(サイレントマニピュレーション:以下,SM)後の理学療法において,超音波画像装置(以下,エコー)ガイド下視覚的フィードバック(Visual Feed back:以下,VFB)を活用し,良好な成績を得たため報告する。

    【症例紹介】症例は50歳代女性,右肩関節痛,可動域制限があり右凍結肩と診断された。保存的加療の方針となるも,改善が乏しいため伝達麻酔下にSMが施行された。

    【経過】SM施行1週後より外来での理学療法を開始した。理学療法開始時は,自動右肩関節屈曲120度,外転100度,下垂位外旋30度,結帯動作L1レベルであった。徒手筋力テストでは,肩関節屈曲4,外旋4,内旋4,伸展4と筋出力低下を認めた。一般的な肩関節可動域練習に加え,エコーガイド下VFBを用いた筋収縮練習を実施した。理学療法介入3週間後には可動域および筋出力の改善が得られた。

    【考察・まとめ】SM後の理学療法にエコーガイド下VFBを活用することで,神経筋の再教育を促進し,肩関節可動域改善,肩関節周囲筋の筋出力向上に効果的な手段となり得る可能性があると考える。

  • 白井 孝尚, 井尻 朋人, 上田 伊織, 河合 優真, 鈴木 俊明
    原稿種別: 症例報告
    2026 年6 巻 p. 113-121
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル オープンアクセス

    【はじめに】退院後に予測される主介護者の介護負担感を考慮したリハビリテーションと退院支援が,退院後の実際に感じる介護負担感にどのように関連するかを,一事例から考察した。

    【症例紹介】回復期リハビリテーション病棟に入院した脳梗塞患者の主介護者に対して,自宅退院後に感じると予測される介護負担感を評価した。評価結果をもとに,リハビリテーションおよび家族への介助指導,介護保険サービスの提案をおこなった。

    【結果】入院中に評価した自宅退院後に感じると予測される介護負担感に比べて,退院1週間後・1ヵ月後の実体験の介護負担感は低値を示した。

    【まとめ】退院後に感じると予測される介護負担感を評価し,退院後の生活を見据えたリハビリテーションと退院支援は,退院後に実際感じる介護負担感を緩和する可能性が示唆された。ただし,入院中と退院後の介護負担感は評価の前提が異なるため,両者の比較は慎重に解釈する必要がある。

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