2026 年 6 巻 p. 55-62
【目的】腰部障害との関連が示唆される野球選手のバッティング時の体幹側屈と,全身的運動指標である垂直跳びとの関連を探索的に検討し,腰部障害予防の一助とすること。
【方法】対象は健常男子中学生28名とした。垂直跳び跳躍高はデジタル測定器で計測し,測定条件を満たさない跳躍を失敗試行とした。バッティング時の体幹側屈角度は動作解析ソフトを用いて腰椎と胸椎に分けて測定し,跳躍高との相関,跳躍成功群・失敗群および腰痛歴の有無による群間比較を行った。
【結果】腰椎および胸椎側屈角度は跳躍高と有意な負の相関を認めた(p < 0.01)。跳躍成功群は失敗群に比べ腰椎および胸椎側屈角度が有意に小さく,跳躍高が有意に大きかった(p < 0.05)。腰痛歴あり群はなし群に比べ,腰椎側屈角度が有意に大きく,跳躍高が有意に小さかった(p < 0.05)。
【結論】バッティング時の体幹側屈角度と垂直跳び動作の関連を検討した結果,それらは一部関連している可能性が示されたが,両動作の因果関係やスポーツ現場における今後の有用性に関しては更なる研究が必要である。