総合理学療法学
Online ISSN : 2436-388X
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Zip Tight®システムによる固定を受けたMaisonneuve骨折の1例
―病態と内固定材料の特性に応じた理学療法―
荒瀬 友岳村尾 浩
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 2021-001

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抄録

【はじめに】Maisonneuve骨折の遠位脛腓関節の不安定性に対し,Zip Tight®システム(Zimmer Biomet社)が使用された1症例を経験し,良好な経過を得たので報告する。

【症例紹介】20代男性,フットサル中に他のプレーヤーと交錯し受傷した。身体所見および画像検査から右腓骨近位部骨折,右遠位脛腓靭帯損傷,右距骨内果間離開を指摘され,Maisonneuve骨折と診断された。遠位脛腓骨間の固定にZip Tight®システムを用いた靭帯再建術が施行された。

【経過】病態を考慮し,術後2週から6週までの制限付き足関節可動域運動,術後4週間の免荷を行った。術後4週から1/3部分荷重を開始し,術後7週で全荷重可能となった。術後10ヶ月経過時点で日常生活動作時の痛みはなく,フットサル競技にも復帰しており,画像検査結果も良好であった。

【考察】Maisonneuve骨折の病態理解と内固定材料の特性に応じて免荷期間や関節可動域運動の制限を設定し,良好な経過を得た。

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© 2021 一般社団法人 大阪府理学療法士会生涯学習センター
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