千葉県立保健医療大学紀要
Online ISSN : 2433-5533
Print ISSN : 1884-9326
原著
ACLS-5は日本の医療現場での使用に適しているのか?
─ACLS-5と他の測定方法との相関から─
岡村 太郎宮本 安奈成田 悠哉坂田 祥子松尾 真輔佐藤 大介
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2020 年 11 巻 1 号 p. 1_3-1_10

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抄録

 目的:日本語版ACLS-5を使用し,MMSE-JとFIMと寝たきり度との関連からACLS-5の測定結果の妥当性を検討する.

 方法:ACLS-5と寝たきり度とFIMとMMSE-Jと相関より関係を確かめる.さらに,MMSEの得点により,認知機能に問題のない健康群(MMSE-J≧28)と問題のある群にわけ,ACLS-5のスコアと性別,年齢を加え,尤度比によるロジスティック解析によりACLS-5の認知機能の健康群の判別的中率をたしかめた.(p<0.05)

 結果:ACLS-5スコアは,寝たきり度(ρ=0.46)とMMSE-J(ρ= 0.54), FIM(ρ= 0.47) と有意に相関が認められた.ロジスティック解析では, ACLS-5スコアは認知機能に問題の有無の判別は有意で,判別的中率は74.5%と良好であった.

 考察:ACLS-5と他の日本で使用する評価の関連から,臨床使用の妥当性が確かめられた.

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