本研究の目的は,新任期にリフレクションに基づく個別支援能力向上プログラムに参加した保健師の個別支援の現状を明らかにし,プリセプターとしての役割発揮を視野に入れたフォローアップに関するニーズを検討することである.
研究参加者は6名であり,リフレクティブな個別支援能力評価指標を用いて自己評価の理由やプログラム参加の影響を個別インタビューにより聴取した.データは質的帰納的に分析した.
個別支援の現状は「支援の中で生じる感情や考えの表出・客観視」など全員ができているもの,「対象者の状況や支援に関する記述と説明」などできている部分がありつつ自分だけでは不十分なもの,「自己の感情の影響や思い込みの認識」などできている人とそうではない人にわかれるものがあった.
結果より,リフレクションのスキルのうち「描写」「評価」は日々のOJTにより,「批判的吟味」はOff-JTによるフォローアップの必要があると考えられた.