臨床リウマチ
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原著
ステロイド薬が一時的に有効であった心囊液貯留を伴った全身性強皮症の一剖検例
青木 正紀畑中 良山上 賢治早川 純子西成田 進
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2010 年 22 巻 3 号 p. 313-319

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抄録
   76才,女性.2008年1月,皮膚生検で強皮症と診断.心囊液,胸水貯留を認め,胸水穿刺・利尿剤投与にて軽度軽快したが再度増悪.胸水貯留は徐々に軽快したが,心囊液は残存したため,ステロイド剤を開始したところ,心囊液は減少した.しかし,腎機能の増悪と心囊液の再貯留を認め,腎不全・心不全で永眠.一時的ではあるがステロイド剤が心囊液に対し効果を認め,その後腎不全と共に増悪した注目すべき病態と考えた.
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© 2010 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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