臨床リウマチ
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誌上ワークショップ 早期関節リウマチ
関節リウマチ診療における関節エコーの有用性
川尻 真也川上 純江口 勝美
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2010 年 22 巻 3 号 p. 331-336

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抄録
目的:最近,本邦において関節エコーの普及に向ける動きが高まってきたが,日常診療に関節エコーを取り入れている施設は未だ少ない.今回我々は,当科の関節リウマチ(RA)診療における関節エコーの活用法とその有用性を報告する.
方法:⑴診断・活動性評価の手段としての関節エコーに関して実例をもとに活用法を提示する.⑵パワードプラー(PD)法を用いたスコアリングの試み;12関節のPDシグナルによるスコアリングとRA活動性マーカーおよび血清マーカーVEGF,MMP-3の関連を検討した.⑶治療効果判定としての関節エコーに関して実例をもとに活用法を提示する.
結果:⑴関節エコーは関節滑膜炎,腱鞘滑膜炎,骨びらんなど検出でき,鑑別診断に有用であるのと同時にPDシグナルにより活動性の評価も可能である.⑵12関節におけるPDUSスコアはDAS28,血清VEGFとよく相関していた.これはPDシグナルが活動性RAにおける血管透過性および血管新生を表しているものと思われた.⑶ PDUS所見は治療によりRA疾患活動性とパラレルに改善することが多い.しかし,一部では臨床所見とエコー所見が解離する症例もある.
結論:関節エコーのRA日常診療における有用性について文献的考察を加えて示した.本邦における関節エコーのさらなる普及および標準化が望まれる.
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© 2010 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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