臨床リウマチ
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誌上ワークショップ RAにおける生物学的製剤の最新エビデンス
T 細胞活性化阻害薬Abatacept の最新エビデンス
川人 豊
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2015 年 27 巻 4 号 p. 307-311

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抄録
   アバタセプトは免疫反応の抗原提示における副刺激を抑制するnon-TNF型生物学的製剤である.CD80/CD86を有する細胞に影響を及ぼし,抗原提示細胞や破骨細胞の分化増殖にも関与している可能性が,近年示唆されている.その有効性,安全性は直接比較試験でアダリムマブと同等であることが示され,生物学的製剤の第一選択薬として推奨されている.アバタセプト中止後の寛解(バイオフリー寛解)の維持は,他の生物学的製剤と同様に難しい.関節リウマチの病因に関わるACPA産生の抑制効果には様々な結果が出ており明確な結論は得られていないが,今後の研究のさらなる研究結果が待たれる.
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© 2015 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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