2018 年 30 巻 1 号 p. 5-11
関節リウマチ(RA)治療において,メトトレキサート(MTX)は唯一のアンカードラッグである.しかしその使用量や使用方法,また有害事象について海外と異なる部分があることも事実である.2011年,本邦におけるMTXの承認用量が週16mgまで認められたが,同年日本リウマチ学会から「関節リウマチ治療におけるメトトレキサート診療ガイドライン」が発刊され,2016年にその改訂版が出版された.2016年版では,rapid dose escalationを含めた高用量MTXに関する新たな臨床エビデンス,結核やB型肝炎の再活性化を予防するためのスクリーニング検査,副反応として臨床の現場でしばしば問題となるリンパ増殖性疾患に関する記載などを中心に改訂が行われた.RA治療は常に進歩しているが,MTXが中心的薬剤であることに変わりはなくリウマチ専門医はその使用法や副反応に関する最新の留意点について精通しておく必要がある.また同時に,より適切なMTX治療を行うため本邦におけるエビデンスの構築に努める必要があろう.