臨床リウマチ
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原著
ベーチェット病の治療中に成人では稀な一過性高アルカリホスファターゼ血症を来した一例
東 直人正木 充田村 誠朗関口 昌弘北野 将康松井 聖佐野 統
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2018 年 30 巻 1 号 p. 58-64

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抄録

 32才,男性.ベーチェット病の治療経過中に血清ALP値が著明に上昇した.諸精査で肝胆道系,骨疾患は否定的であった.アイソザイム分析でALP2の陽極側にバンドが確認でき,一過性高ALP血症と診断した.ALP値は自然経過で9週後には回復した.このような異常は膠原病診療では原疾患や治療薬の関連を疑いがちだが,一過性高ALP血症の認識は適切な診断に加え,過剰な検査や不要な治療変更を回避する上で重要である.

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© 2018 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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