臨床リウマチ
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原著
多臓器に血管炎をきたした肺高血圧症合併MCTDの剖検例 ~SLEへの移行が考えられた一例~
古賀 汐梨前島 圭佑清永 恭弘大村 雄一今田 千晴尾崎 貴士西田 陽登駄阿 勉横山 繁生石井 宏治柴田 洋孝
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2018 年 30 巻 1 号 p. 51-57

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抄録

 症例は44歳時にMCTDと診断された女性.60歳頃より肺高血圧症(PH)による心不全症状を認めたが,61歳時にボセンタンを導入した後は症状が安定した.71歳時に倦怠感で当科入院.その後脳出血などをきたし,加えて急速に心不全が増悪し永眠された.剖検の結果多臓器の血管炎が判明し,総合的にSLEへの移行が考えられた.新規のPH治療薬により新時代を迎えたPH合併MCTDの診療において示唆に富む症例でありここに報告する.

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© 2018 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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