臨床リウマチ
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原著
間質性肺炎を合併した関節リウマチ患者におけるアバタセプトの臨床成績
小杉山 裕亘平野 裕司
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2021 年 33 巻 1 号 p. 48-54

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抄録

目的: 間質性肺炎合併関節リウマチ患者(ILD-RA)に対するアバタセプト(ABT)治療の臨床成績を調査すること.

対象・方法: 2011年以降,当科でABT治療を導入したILD-RA患者17例(女性12例,男性5例)を対象とした.患者背景,投与継続率および中止理由,疾患活動性,血清マーカー,経口ステロイド使用量,呼吸機能の推移について調査した.

結果: 患者背景は平均年齢72.4歳,平均RA罹病期間10.1年だった.カプランマイヤー法による6年継続率は76%であり,中止理由は効果不十分が2例,悪性リンパ腫発症が1例,ILD増悪が1例(死亡)だった.疾患活動性,血清マーカー,平均PSL使用量の推移(0週/24週/1年/2年/3年)は,DAS28-CRP: 5.0/2.8/2.7/2.5/2.5,CRP(mg/dl): 3.0/1.3/1.0/0.9/0.8,MMP-3(ng/ml): 281/149/138/125/126であり,いずれも24週以降において0週より有意な低下を認めた.PSL使用量(mg/日)は4.6/3.3/3.3/1.9/2.4であり,2年以降において0週より有意に低下した.ABT投与後における呼吸機能に有意な増悪は認めなかった.

【結論】本研究においてABTはILD-RAに対し比較的安全に使用できていた.しかし,ILD自体がRAの生命予後を悪化させる要因であり注意を要する.

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© 2021 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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