2023 年 35 巻 2 号 p. 108-113
【目的】続発性骨粗鬆症には関節リウマチやステロイド薬に関連する骨粗鬆症があるが,適切に治療介入が行われていない入院患者も存在する.当院Osteoporosis Liaison Service(以下OLS)運動器ケアチームが行った骨粗鬆症病棟回診の効果について報告する.
【対象と方法】2017年7月から2019年12月までにステロイド薬の使用,脆弱性骨折の既往などに基づき患者をスクリーニングし,薬剤投与の必要性や患者の全身状態を評価し,治療介入を行った.
【結果】スクリーニングされた患者は472人で,その理由はステロイド薬およびピオグリタゾン使用中の患者が322人と最多であった.疾患は膠原病関連の患者は45人で,このうち関節リウマチが33人と最多であった.膠原病関連の患者での回診結果は「治療済:13人」「ステロイド低用量:12人」「外来誘導:6人」「薬剤処方:5人」「全身状態不良5人」「その他:4人」であった.
【考察】骨粗鬆症回診によって,それまで見逃されていた続発性骨粗鬆症に対して治療を行うことができた.回診を続けていくうちに,病棟の看護師や薬剤師からの依頼が増加し,最後は骨粗鬆症に興味を持った内科医師がチームに加入してくれた.本取り組みにより,骨粗鬆症の見逃しを防ぐことができると同時に,医師やメディカルスタッフの骨粗鬆症に対する認知度が上昇したと考える.
【結論】当院OLS運動器ケアチームによる骨粗鬆症病棟回診は続発性骨粗鬆症の治療介入率上昇に有用であった.