臨床リウマチ
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VEXAS症候群の診断と治療
前田 彩花桐野 洋平
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2026 年 38 巻 1 号 p. 46-52

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抄録

 VEXAS症候群は,造血幹細胞に生じたUBA1遺伝子体細胞バリアントにより,自己炎症症状と血液学的異常を呈する症候群である.2020年の初報以降,世界各国から臨床像,病態,治療,予後に関する多くの報告がなされ,疾患概念や診療指針が整備されつつある.診断にはUBA1遺伝子解析による既知の病的バリアントの証明が必須であるが,どのような症例で遺伝子解析を検討すべきかが重要である.近年の国際ガイダンスステートメントでは,壮年期の男性で持続炎症を認める場合にはVEXAS症候群を鑑別にあげ,関連のある臨床徴候や造血異常の有無を評価することが推奨されている.そしてUBA1遺伝子解析を行うにあたっては,解析手法ごとの網羅範囲と検出感度を理解した上で,結果を解釈するよう注意を促している.治療はグルココルチコイドが中心となるが,長期にわたり減量困難で,経過中に感染症や血栓症など様々な合併症が生じる.炎症症状のコントロールにプレドニゾロン10mg/日以上を要する症例では,IL-6阻害剤,JAK阻害剤,IL-1阻害剤の追加が選択肢に挙げられているが,本邦では保険適応外であり,ステロイド減量効果も限定的である.アザシチジンや造血幹細胞移植なども治療候補として期待されているが,疾患特異的な治療法の確立が今後の課題である.

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