高密度(4.0g/cm3以上)の金属スラグ系重量骨材を利用した重量コンクリートを用い,実物大遮蔽容器を実機プラントにて作製した。重量骨材はコンクリート打設時の材料分離が大きいため,不分離性の中流動コンクリートとし,膨張材の混和と,成型時の振動締固め時間を変化させた時の,コンクリートの諸物性と表面透水性および細孔量に与える影響について検討した。その結果,振動時間を通常の2~10倍程度与えると,圧縮強度への影響はほとんどないが静弾性係数は大きく変化し,表面遮水性能は打設上面側で低下した。ただし,普通コンクリートと比較すると,水粉体比の低下と膨張材混和の効果により,過振動であっても細孔量は著しく少なく,表面透水性も小さくなった。