コンクリート工学論文集
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定着板を片側に配置したせん断補強鉄筋を用いる後施工せん断補強に関する研究
三澤 孝史廣中 哲也山口 治宇治 公隆
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2018 年 29 巻 p. 111-123

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抄録

構造物の背面に地盤がある等の施工条件の制約のもと,せん断補強を行うことが求められるケースが多いことから,一般的な材料や施工機器を使い,片側から施工できるせん断補強方法(以降,「本工法」)を考案した。本工法は,片側に定着板として六角ナットを配置したせん断補強鉄筋を専用の定着材により既設コンクリートに一体化させ,せん断耐力を向上させることができる。考案した定着材充填冶具およびせん断補強鉄筋の挿入冶具により,施工性に優れ,品質を確保できる。載荷実験より,本工法を適用することでせん断耐力を向上させることができ,また,せん断耐力を従来の算定式に準じた評価方法により評価できることを確認した。

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© 2018 公益社団法人 日本コンクリート工学会
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