2022 年 33 巻 p. 43-50
プレキャストコンクリートの鉄筋量およびコスト削減を目的として,円弧状隅角部を有するボックスカルバートの開発を行った。隅角部の形状を矩形から円弧状にすることにより,試設計では通常の矩形隅角部と比較して曲げモーメントが最大45%削減され,その結果最大40%の鉄筋量を削減することができた。地震時において繰返し荷重が作用した時の性能を確認するため隅角部の性能確認試験を行い,骨組み解析による算定値を上回る耐荷性能および設計基準を満たす変形性能を有していることを確認した。本稿では,設計概要,性能確認試験とその解析について述べる。