抄録
ハトムギの胚乳に含まれるでんぷんは、ヨード反応で赤褐色を呈するもち性であり、近縁野生種であるジュズダマの場合は、黒色を呈するうるち性である。ここ数年ハトムギ品種系統の特性解明試験が全国で行なわれており、1982年度は37品種が供試されている。ここでは、17品種について穀粒でんぷんのヨード反応を調べたところ、うるち性を示す穀粒がかなりの割合で混入している品種が見い出されたことを報告する。またキビ、アワ、ヒエなどの雑穀についても、いくつかの品種についてヨード反応を調べたので、あわせて報告する。