日本作物学会中国支部研究集録
Online ISSN : 2433-2968
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イグサの水管理とイグサシンムシガ発生の関係
下山根 義行定平 正吉赤木 豊樹
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1985 年 27 巻 p. 3-5

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抄録
イグサに加害する最も重要な虫はイグサシンムシガである。本害虫は年4〜5世代を経過すると云わわれ, イグサの本田生育期間中に加害するのは第1世代及び第2世代幼虫である。地域によっては第3世代幼虫の加害も認められる。イグサの収量・品質に最も悪影響をおよぼすのは, 発生量も多い第2世代幼虫であるが, 薬剤による防除効果も十分でない。イグサシンムシガのイグサ田での生活圏は地際から地上50cm程度までで, 特に地上5〜30cmの範囲内で産卵, ふ化, 喰害, 蛹化, 羽化等が行われる。こうした習性を持つイグサシンムシガの発生または行動を抑制し, 被害を軽減するには, 本田水管理, 特に湛水の有無が大きく影響するのではないかと考えられた。ここでは, イグサ田の水管理とイグサシンムシガによる被害の関係について1982〜1984年に実施した試験の概要を報告する。
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© 1985 日本作物学会中国支部
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