日本作物学会中国支部研究集録
Online ISSN : 2433-2968
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アマランサスの導入と栽培(消費者ニーズに対応した作物生産)
中野 尚夫石田 喜久男村岡 一彦
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1990 年 31 巻 p. 19-20

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抄録
アマランサスは、タンパク質含量の高い作物で、最近ではアレルギー性疾患回避にも効果があると注目されている。アマランサスはヒユ科ヒユ属の総称で、穀実用として注目されているAmaranthus hypochondriacus. A. caudatus, A. cruentusはいずれも中南米起源の作物と考えられている。中南米では、これら3種が紀元前5000〜3000年頃から栽培され、スペイン人が新大陸に上陸した16世紀にはトウモロコシ、インゲンマメとならんで主要な食糧であった。その後19世紀初頭にインド、アフリカに伝えられ、日本にも明治初頭に渡来し、東北地方において救荒作物として利用されていた。今日では、中南米での栽培は少なく、主要な栽培地はインド北部、ネパールとなっている。岡山農試では、水田転作作物探索の一環として1989年からその栽培利用の可能性を検討している。本報告では、1989年における栽培特性の検討結果を紹介する。
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© 1990 日本作物学会中国支部
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