サイトメトリーリサーチ
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ISSN-L : 2424-0664
原著
REVERSE TRANSCRIPTASE-POLYMERASE CHAIN REACTION法を用いた泌尿器腫瘍細胞のサイトカイン遺伝子発現解析のための基礎的検討
島袋 智之内藤 克輔
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2004 年 14 巻 2 号 p. 45-50

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抄録

泌尿器腫瘍内微小環境で微量に発現されている遺伝子転写物を検出する目的で,RT-PCR法を用いた遺伝子発現解析の基礎的検討を行った。 RNA検体はすべてACHN細胞より抽出した。負荷RNA量が62.5ngから500ngの範囲では,GAPDH転写物のRT-PCR産量は,負荷RNA量とほぼ直線的に関連し増加した(r=0.994, P=0.0039)。また,125ngのRNA量を負荷し,25から40サイクルの増幅回数においては,TGF-βI型およびII型リセプターの遺伝子転写物に対するRTPCR産量は,それぞれ理論値に近い指数関数的な増加を示した。TGF-β1遺伝子転写物は微量なため,各反応に1,000ngのRNA量を負荷し,併せて30サイクル以上の増幅回数が必要であった。 RT-PCR法は目標とする遺伝子転写物が微量で,また検体量が少量でも施行可能であった

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