環境と安全
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論説
COVID-19対応から学ぶ教育・研究活動
辻 佳子 小安 重夫富田 賢吾大島 義人
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2020 年 11 巻 3 号 p. 51-55

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抄録

新型コロナウイルス感染症は国内のみならず、全世界に関係する問題である。感染しない・させないための基本的対策が重要であることは論を待たないが、一方で、大学の基本的な使命のひとつである教育・研究機能を充分果たすためには、単にコロナの収束を待つだけではなく、研究のアクティビティを維持しつつ、コロナ感染リスク対策をどのようにバランスさせるかを考えることが必要である。また、コロナ感染症対策として研究活動の時間的空間的な分散を余儀なくされることは、実験室のリスクの複雑多様化の要因となり、その際の安全管理や健康管理についても、研究現場の状況に合わせて検討していかなければならないし、またその方法は、状況に合わせて変化していくものである。「大学が大学であるため」に、第一波の経験から学んだ環境安全に関わる知識と考察力を活かして、日々変化する状況に適切かつ合理的に対応するコロナリスクとの共生策が急務であると考える。

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© 2021 Academic Consociation of Environmental Safety and Waste Management,Japan
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