Drug Delivery System
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特集 “感染症におけるDDSの応用と将来の展望” 編集 : 山中 昇
呼吸器感染症治療におけるDDSの展開
〓原 克紀河野 茂
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2006 年 21 巻 5 号 p. 492-500

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抄録

呼吸器感染症の代表である肺炎は, わが国における死因の第4位であり, いまだ危険な疾患である. 特に高齢者においては, 発症頻度や死亡率が高いため, 高齢化社会が進むわが国では重要である. また, 最近では, 病原菌の耐性化が臨床的に大きな問題になっている. 抗菌薬に対して細菌が耐性を獲得するのは時間の問題であり, 耐性を獲得していく耐性菌に対し抗菌活性を有する抗菌薬を開発するという対応では限界があり, 既存の抗菌薬のDDS製剤化や抗菌薬によらない治療法の開発が必要になってきている. アンチセンス法やRNAi法は, 抗菌薬に依存しない呼吸器感染症治療法として注目されつつある.

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© 2006 日本DDS学会
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