抄録
先端的医薬品・医療機器・再生医療等製品の開発促進のためにレギュラトリーサイエンス(RS)の推進が重要であることが政府の基本政策文書のなかで指摘され、最近成立した健康・医療戦略推進法中では法制化された。このような背景のもと、国立医薬品食品衛生研究所では2012年以来、先端的医薬品・医療機器・再生医療等製品の開発環境整備のためのRS研究を開始している。ナノDDS医薬品、高度改変タンパク質製剤、核酸医薬品、遺伝子治療用医薬品、細胞医療製品、再生医療製品などを先端的医薬品・医療機器・再生医療等製品として選び、主に、品質評価および非臨床安全性評価において配慮すべきポイントをまとめるとともに、キーとなる評価試験法の開発および標準化を行う。加えて、それぞれについて、ヒト初回試験に先立って確認すべきポイントについて、品質評価および非臨床安全性評価の観点からまとめる予定である。