Drug Delivery System
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特集 “糖尿病疾患治療におけるDDSの進歩”  編集:武田真莉子
医療デバイスの進歩~糖尿病治療用注射製剤のペン型注入デバイスの変遷と療養指導の関係~
朝倉 俊成
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2016 年 31 巻 5 号 p. 408-422

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抄録
日常生活において厳格に血糖をコントロールするために、インスリン療法の基本として、生理的インスリン分泌に近いbasal-bolus療法が行われている。インスリン療法には頻回インスリン療法(MDI)と持続皮下インスリン注入療法(CSII)があり、MDIではペン型注入デバイス、CSIIではポンプ式注入デバイスによって行われる。インスリンを皮下に適正に注入するには高精度で高品質な注入デバイスが必要で、同時に患者にとって操作性や認知性、快適性、そして信頼性などが得られるものでなければならない。注入デバイスの開発は、長い期間と段階を経てこれらの項目について改良が加えられてきたが、今後は患者の手技においてもより適正性が確保できるような補助機能の追加や今まで以上の携帯性の向上、患者個々の糖尿病療養生活の細部に対応したプログラム機能を有するなど、「個」に対応可能なデバイスの開発が期待される。
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© 2016 日本DDS学会
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