Drug Delivery System
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特集 “バイオ医薬とDDS”  編集:武田真莉子
mRNA医薬に利用されるキャリア開発:ナノミセル型キャリア
位髙 啓史
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2020 年 35 巻 1 号 p. 27-34

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抄録

mRNA医薬は、合成されたメッセンジャーRNA(mRNA)を体内に直接投与して、mRNAによってコードされたタンパク質を標的細胞で産生させることによって、治療または予防を行う医薬品である。mRNAは細胞外環境で極めて不安定な物質であり、これを医薬品として有効に用いるためには、DDSの果たす役割は大きい。世界的には脂質ナノ粒子(LNP)が最も多く用いられるが、肝標的投与以外の目的に対しては、まだ多くの課題が残る。筆者らが開発を進めるナノミセル型キャリアは、局所での組織浸透性・安全性に優れ、細胞機能制御を目的とするmRNA医薬投与に優れた性質をもつ。本稿では、このナノミセル型キャリアの概略、および最近の治療応用研究を紹介する。

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© 2020 日本DDS学会
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