抄録
エクソソームは、体液中を循環することで遠く離れた細胞に情報を伝達する天然のキャリアとして注目されているが、そのDDSキャリアとしての利用には解決すべき課題も多い。なかでも、標的細胞への選択的送達はエクソソームを利用した医薬品開発において特に重要である。筆者らはこの細胞選択性を規定するうえで、糖鎖の重要性に着目した。エクソソームの表面に存在するシアル酸を標的細胞への指向性を有する他の糖鎖で置き換えることで、エクソソームの選択的な認識と取り込みの増加が期待できる。実際に、ラクトース糖鎖によるエクソソームの修飾が、アシアロ糖タンパク質受容体を介して肝実質細胞への選択的な送達を促すことを見出した。