Drug Delivery System
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DDS製品開発の最前線
眼瞼塗布型アレルギー性結膜炎治療剤「アレジオン眼瞼クリーム0.5%」
西村 豊実
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キーワード: Epinastine, eyelid cream, ALESION
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2024 年 39 巻 5 号 p. 390-395

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抄録
 アレジオン眼瞼クリーム0.5%は、眼瞼に塗布するクリームタイプのアレルギー性結膜炎治療剤であり、2024年3月に承認取得、同年5月に国内販売を開始した。従来の点眼剤とは異なり、クリーム剤を眼瞼に塗布後、眼瞼の皮膚を経由して結膜に持続的に作用するという新しいコンセプトの製剤である。従来アレルギー性結膜炎の治療では、1日2~4回点眼の点眼剤(メディエーター遊離抑制薬およびヒスタミンH1受容体拮抗薬)が主流であるが、本剤は眼瞼より持続的に結膜へ薬物が送達されることで、1日1回塗布で治療効果が得られる。また、本剤は点眼動作に起因する各種不具合(点眼時に上を向くのが困難、点眼剤が上手く目に入らない、点眼後に薬液が目からこぼれるなど)を解消し得る新たな剤形として期待される。本稿では、開発の経緯、本剤の特徴、従来の点眼治療との違いおよび前臨床試験結果について紹介する。
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© 2024 日本DDS学会
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