抄録
全世界に向けた脂質ナノ粒子製剤の使用に伴い、DDS材料に最も使用されると言っても過言ではないポリエチレングリコール(PEG)の使用に関するこの分野の1つ話題が、小さな波を引き起こしているように感じる。この波は、本学会の主目的である薬物治療を効果的に行うシステムに直接的に結びつくことではない。しかしながら、この現状を理解することは、本学会において必要である。本座談会は、DDS分野の材料的視点だけではなく、医薬品、バイオマテリアルの分野からの視点を、産学が交わり議論し、過去から現在までの知見から、この先にどうするべきか発信する機会とし、日本から大きな波を作る機会としたいと考えている。