2026 年 41 巻 3 号 p. 243-248
針を用いないジェットインジェクターは、針刺し事故や穿刺に対する恐怖といった注射針に関連する課題を回避する手段として、古くから開発が進められてきた。さらに、ジェットインジェクションは核酸を生体組織内の細胞へ直接導入し得るという特徴を有し、遺伝子導入技術としても長年にわたり研究が行われている。当社では、火薬の燃焼により発生するガス圧を駆動力とするジェットインジェクター「アクトランザⓇラボ」を開発し、核酸デリバリーデバイスとしての応用可能性を検討してきた。本稿では、本インジェクターの開発経緯および技術的特徴を概説するとともに、核酸デリバリー効果ならびにその応用事例について紹介する。