抄録
本稿は、全国各地で展開されている「地域ブランド」の実態を整理し、その傾向と課題を明らかにするものである。筆者のこれまでの地域ブランド立ち上げ・運営経験を踏まえ、地域ブランドを「モノ・サービスのブランド」と「まちづくりのブランド」に分類し、それぞれの特徴や成功事例、陥りやすい課題を提示する。特に「誰のためのブランドか」という本質的な問いや、消費者ニーズとの乖離、ブランド構築に要する時間とPR活動との混同、運営主体の不在、そしてインナー・アウターブランディングの難しさなど、地域ブランドが直面する5つの主要課題を詳述する。また、近年沖縄県で策定された「おきなわブランド戦略」を事例として取り上げ、まちづくり型ブランドの可能性とその構築プロセスについて具体的に解説し、今後のブランド戦略に資する提言を行う。