昭和歯学会雑誌
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歯冠周囲過誤腫による萌出遅延の治療
島田 幸恵
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2006 年 26 巻 4 号 p. 361-364

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抄録

歯冠周囲過誤腫により第一大臼歯,第二大臼歯が萌出遅延している場合は,歯槽堤が発達しているか,歯肉に陥凹感や粗造感があるか診る.その場合,パノラマエックス線写真を撮影し,他の歯の萌出と明らかな相違があるか診る.また,第一大臼歯は3歳時点,第二大臼歯は7歳時点の歯胚の位置にあることが多く,歯冠上部には骨がないにもかかわらず萌出してこない場合は,その上部の石灰化物の有無を観察する.歯根形成に問題ない場合は,開窓術を施術した上で矯正用ボタンを装着する.歯根形成に問題がある場合は,開窓後牽引処置を行う.

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