2005 年 115 巻 5 号 p. 761-766
narrow-band UVB(以下NBUVB)単独療法あるいはNBUVBとカルシポトリオール軟膏との併用療法が難治性の汎発型尋常性白斑に対して有効であることが報告されている.これらのNBUVB療法はともに最少紅斑量(nMED)に基づいて行われている.今回我々は日本人59歳・男性,肺気腫症を伴った汎発型尋常性白斑に対して一回量を一定にして0.7 nMED以下の低量NBUVBを13回照射したところ,頬部の白斑内に色素斑の出現をみたので報告する.基礎疾患を有しnMEDが大きいため長い照射時間が必要となる汎発型尋常性白斑に対して,この照射量を一定にした低量NBUVB療法は試みてよい療法であると考えた.