日本皮膚科学会雑誌
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皮膚科セミナリウム 第34回 毛と脱毛症
円形脱毛症
渡辺 力夫
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2008 年 118 巻 2 号 p. 171-178

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抄録

円形脱毛症は,全身のどの部位にも突然に脱毛を生じうる疾患である.病因として,遺伝的素因に基づく自己免疫異常説が有力である.進行している脱毛巣では,本症に特徴的な病的毛(感嘆符毛,黒点など)を認める.孤立性の脱毛斑が数カ所程度であれば,1年以内に自然治癒することが多い.広範囲脱毛例の慢性期には,おもに局所免疫療法を実施する.治療抵抗例や広範囲重症例でも毛包の永久的破壊はないために,回復する可能性は常にある.励ましながら諦めずに接する態度が重要となる.

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© 2008 日本皮膚科学会
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