日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
原著
ステロイド外用により皮疹が修飾されたスポロトリコーシスの2例―群馬大学皮膚科の38例の検討を加えて
周東 朋子山中 正義天野 博雄石川 治
著者情報
ジャーナル 認証あり

2009 年 119 巻 1 号 p. 49-53

詳細
抄録
ステロイド外用により皮疹が修飾され診断が困難であったスポロトリコーシスの2例を経験した.症例1:48歳,男性.左上腕に壊疽性膿皮症様の潰瘍あり.症例2:51歳,女性.右腰部に帯状に並ぶ鱗痂皮を付す丘疹,小結節あり.2例ともスポロトリキン反応が陽性,病理組織学に遊離胞子を認め,培養によりSporothrix schenckiiを分離した.ヨードカリの内服を行い治癒した.自験例は副腎皮質ステロイド薬の外用により皮疹が修飾されたと考えた.当科で経験したスポロトリコーシス38例についても検討した.
著者関連情報
© 2009 日本皮膚科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top