日本皮膚科学会雑誌
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119 巻 , 1 号
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皮膚科セミナリウム 第45回 皮膚の血管炎,血行障害
  • 久保 正英
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第45回 皮膚の血管炎,血行障害
    2009 年 119 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2009/01/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
    膠原病に伴う血管炎は様々な病態をとり,さらにもともとの膠原病の症状に隠れることがあり,膠原病の予後に十分に関連する因子であるにもかかわらず,見逃されやすい.診断・検査についての問題点と各々の膠原病(全身性紅斑性狼瘡(SLE),全身性強皮症(SSc),多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM),関節リウマチ(RA),シェーグレン症候群(SjS))について血管炎の合併について概説する.さらに,膠原病においては血管炎以外の原因による血行障害を伴うことが多い.各々の膠原病に付随する血管炎・血行障害について主に皮膚におけるものについて説明する.
  • 長谷川 稔
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第45回 皮膚の血管炎,血行障害
    2009 年 119 巻 1 号 p. 7-11
    発行日: 2009/01/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
    皮膚の血行障害は,静脈性のうっ血と動脈性の阻血によるものに大別できる.本稿では,前者の代表としてうっ滞性症候群を,後者の代表として末梢動脈性疾患を取り上げた.また,末梢動脈性疾患に対して最近行われている血管再生療法について紹介した.
  • 川上 民裕
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第45回 皮膚の血管炎,血行障害
    2009 年 119 巻 1 号 p. 13-22
    発行日: 2009/01/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
    血管炎とは病理組織所見における壊死性血管炎像(皮膚では白血球破砕性血管炎)を病態の主座とした症候群である.抗好中球細胞質抗体(ANCA)それを反映したChapel Hill分類が現在の主流で,ANCAサイトカインシークエンス理論が提唱されている.皮膚血管炎では抗リン脂質抗体の関与が推測される.palpable purpuraは真皮上層,リベドは真皮下層から皮下脂肪織に病変がある.Henoch-Schönlein紫斑病,皮膚型結節性多発動脈炎,顕微鏡的多発血管炎等,各疾患別の特徴を述べ,診療アルゴリズムを提唱する.
原著
  • 宮本 樹里亜, 石橋 正史, 長坂 武, 陳 科榮, 石井 則久
    原稿種別: 原著
    2009 年 119 巻 1 号 p. 23-31
    発行日: 2009/01/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
    患者は28歳インドネシア人男性.6年前から左前腕尺側に皮疹と知覚障害が出現し,インドネシアで皮膚生検を行うも診断がつかなかった.1カ月前から左小指に知覚過敏を伴う疼痛が出現したため,当科を受診した.左前腕尺側に乾燥した色素斑と脱色素斑を認め,左小指に軽度の腫脹を伴った.左上腕には尺骨神経の肥厚,圧痛を認めた.また左足内側に知覚障害を伴う淡紅色斑を認めた.左前腕皮疹の病理組織所見は,神経線維の破壊と神経周囲の類上皮細胞性肉芽腫を認め,Fite染色陽性であった.皮膚スメア検査は陰性で,凍結皮膚組織検体,スメアで使用したメス刃検体のPCR検査は陽性であった.以上からBT(borderline tuberculoid)型皮膚病理組織所見を呈したハンセン病と考えた.治療はWHO/multidrug therapy(MDT)を施行し,境界反応を生じていたため,プレドニゾロン(PSL)を併用した.その後ダプソン(DDS)耐性菌であることが判明し,オフロキサシン(OFLX)も追加した.ハンセン病は近年本邦では稀であるが,神経障害を最小限にするために,皮膚科医による早期診断と適切な治療が重要である.また主病変は真皮・皮下組織境界部にあるため,ハンセン病の皮膚生検は皮下組織まで深く行う必要がある.
  • 伊東 慶悟, 安齋 眞一, 木村 鉄宣
    原稿種別: 原著
    2009 年 119 巻 1 号 p. 33-38
    発行日: 2009/01/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
    poroid cell neoplasms 421例の病理組織標本を検討して,屈曲・蛇行する拡張した大型のアポクリン型の腺管や,断頭分泌を特徴とするapocrine typeの症例を抽出し,その臨床病理組織学的特徴をそれ以外の例(non-apocrine type)と比較検討した.poroid cell neoplasms 421例の中には,屈曲・蛇行する拡張した大型のアポクリン型の腺管が147例(34.9%)で存在し,断頭分泌が121例(28.7%)に確認できたことから,poroid cell neoplasmsのうちapocrine typeは約30%存在すると考えた.組織型ではapocrine typeは4組織亜型全てに存在し,その中ではMayer型(M)の割合が多かった.apocrine typeはnon-apocrine typeと臨床病理学的に比較すると,切除時年齢,形態および臨床診断に差はなかったが,有意に男性に多く,大きさが大きかった.また,罹患部位が足に少ない傾向があった.
  • 南谷 洋策, 小宮根 真弓, 桜井 直樹, 竹腰 知紀, 三井 浩, 多田 弥生, 佐伯 秀久, 玉置 邦彦
    原稿種別: 原著
    2009 年 119 巻 1 号 p. 39-47
    発行日: 2009/01/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
    腎障害を伴った汎発性膿疱性乾癬の3症例を報告し,当科における汎発性膿疱性乾癬症例と腎障害に関するまとめと考察を行った.症例1:56歳男性.1983年(33歳時)発症.1992年7月よりシクロスポリン(CyA)内服開始.時に紅皮症化,膿疱化あり.一時メソトレキセート(MTX),エトレチナート等も併用.2000年11月より血清クレアチニン(Cre)値上昇,2003年3月CyA中止後もクレアチニン値さらに上昇し2005年6月透析導入.症例2:34歳男性.1985年(14歳時)発症,1992年より頻回に膿疱化,紅皮症化.ぶどう膜炎,関節症状を合併.1993年よりCyA内服開始,2003年血清Cre値上昇のため中止.症例3:66歳男性.1974年(34歳時)発症.ぶどう膜炎,関節症状を合併.1993年よりCyA内服開始するも時に膿疱化,2000年血清Cre値上昇のためCyA内服中止.当科において血清Cre値が2.0 mg/dlを超えた症例は,膿疱性乾癬では22例中5例存在したが,CyA内服歴のある尋常性乾癬55例ではそのような症例はみられなかった.腎障害を認めた汎発性膿疱性乾癬5例は難治性であり,全例CyA投与例で関節症状を合併していた.また5例中4例に高血圧を,2例に眼症状を認めた.長期にわたり時に紅皮症化,膿疱化を示す難治性膿疱性乾癬では,CyAやMTX,エトレチナートなどの高用量かつ長期の内服が必要であり,ぶどう膜炎や関節症状を伴う症例では非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAID)の併用が避けられず,腎障害を発症するリスクが高いと考えられる.特にCyAは慢性腎毒性を有するため,長期投与の際は,適宜腎生検の適応を考慮し,不可逆的な腎障害への進行に留意しつつ投与継続を慎重に判断するべきである.
  • 周東 朋子, 山中 正義, 天野 博雄, 石川 治
    原稿種別: 原著
    2009 年 119 巻 1 号 p. 49-53
    発行日: 2009/01/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
    ステロイド外用により皮疹が修飾され診断が困難であったスポロトリコーシスの2例を経験した.症例1:48歳,男性.左上腕に壊疽性膿皮症様の潰瘍あり.症例2:51歳,女性.右腰部に帯状に並ぶ鱗痂皮を付す丘疹,小結節あり.2例ともスポロトリキン反応が陽性,病理組織学に遊離胞子を認め,培養によりSporothrix schenckiiを分離した.ヨードカリの内服を行い治癒した.自験例は副腎皮質ステロイド薬の外用により皮疹が修飾されたと考えた.当科で経験したスポロトリコーシス38例についても検討した.
学会抄録
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