抄録
虚血性疾患で抗血小板薬内服による抗血栓療法を施行されている患者に対して皮膚科小手術を行う場合,術中術後出血を回避するために抗血小板薬を中止することが多いが,一方で中止により虚血性疾患発症の危険性が高くなる.一般に皮膚科小手術のほとんどは出血が少ないため,抗血小板内服下で手術しても圧迫止血で対応可能な場合が多い.そこで今回抗血小板薬内服下に小手術を施行した22例の術中術後出血について検討した.1例のみ術後血腫を生じたが,再手術を必要とせず自然治癒した.皮膚科小手術は重篤な術中術後出血の危険性が低いため,原則として虚血性疾患発症予防を重視して抗血小板薬内服下で手術しても支障がないと考える.