日本皮膚科学会雑誌
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原著
Nephrogenic Systemic Fibrosisの1例
原田 和俊佐野 信也安藤 典子川村 龍吉柴垣 直孝高橋 省三島田 眞路
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2010 年 120 巻 1 号 p. 31-35

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抄録
Nephrogenic systemic fibrosisの1例を報告する.患者は腎不全により血液透析中であった.聴神経腫瘍の経過観察及び下肢の血流障害の精査目的で造影MRI施行後,四肢の硬化と関節拘縮が出現した.血液検査上,抗核抗体は陰性,IgGの上昇もなく,病理組織学的に真皮下層から線維化が認められ,Nephrogenic systemic fibrosisと診断した.PUVA療法を行うも四肢の硬化と関節拘縮は軽度の改善にとどまっている.本疾患は2000年にCowperらの報告以来,欧米で多数の症例報告がなされており,腎疾患患者へのガドリニウム投与が原因であることも解明されている.しかし,本邦においては報告例が少なく,放射線科医のあいだでは認識されつつあるものの,皮膚科領域からの報告はほとんど見られないのが現状である.われわれ皮膚科医も本疾患の原因,臨床像について熟知し,透析患者へのガドリニウム投与の危険性を認識すべきと考える.
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© 2010 日本皮膚科学会
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