日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム 汗:生理と病態の全て
1.汗腺の構造と機能
岩瀬 敏西村 直記
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2014 年 124 巻 7 号 p. 1277-1282

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抄録

ヒトにおいて体温調節に必要な発汗を生ずるのは,エクリン腺である.エクリン腺は分泌コイルと汗管から構成され,分泌コイルでは等張性の原汗が分泌されるが,汗管においてNaとClが再吸収され,低張性の汗が分泌される.発汗量は核心温と皮膚温により決定され,皮膚交感神経中の発汗神経により支配されている.不規則な発汗神経活動により発汗は波のような拍出を示し,発汗波と呼ばれる.強い発汗神経活動に対しては多くの汗腺が反応し,汗孔より汗が拍出する.

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© 2014 日本皮膚科学会
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